4月6日のニュース

雑記──気がつかないうちに採点者になってしまうから気をつけようと言う話

シャフト製作の『荒川アンダーザブリッジ』を観たら、凄く面白かった。少し前に放送していた同じくシャフト製作の『化物語』にはまったくまったくノレなかったので、これはびっくりした。まあ私の嫌いないわゆる「シャフト演出」が抑えられていたおかげといえるのかもしれない。がしかしそれ以上に、「原作を知らない」ことが大きく働いているのは確かだ。特にコメディだとその傾向が強いであろう。原作を知っているとどうしても、アニメを観るときに「採点をするような気分」になってしまうのだ。「あ、あのネタが削られている」とか「さてさて、あの場面をどうやって映像にしてくれるのかな」とかいった具合に。原作を知っていると正解が既に存在しているので、答案を採点するようにアニメを見てしまう。そこでは「自分のイメージに沿った映像化になっているか」が唯一の正解で、それ以外の表現、演出、ネタ削りは全て減点対象になってしまう。アニメから入った場合は逆もまたしかりだ。媒体独自の表現は目に入ってこずに、ひたすら減らされた部分だけが気になる。そんな楽しみ方が良いわけがないだろう。原作を知っていてアニメを観る場合は、気がつかないうちに採点者になっていないか気をつけなければいけないなと思った。