5月20日のニュース

雑記

橋本治の『失われた近代を求めて』を読んでいます。橋本治版日本文学史のような内容で、日本語の成立過程からどのように日本語文体が変化していったのかに注目した本で、驚くほど気合が入っている。その中で慈円という、今までの日本語文体とはまったく違った、あたらしい日本語文体を模索した偉人の言う事が素晴らしいのである。

<<是れを学するに従ひて、智解にてその心を得ればこそ、おもしろくなりてせらるる>>になる。「どんなことでも、いきなり''分かる''などということは訪れない。''ああか、こうか''と苦吟して、''分かる能力''が宿った後になって、学ぶことがおもしろくなって行く」である。