6月11日のニュース

雑記

お風呂で小説を読んでいたら、声に出して文章を読み上げていることに気が付いた。そういえば前から声に出して文章を読むことがあった。もちろん全部ではない。ただ非常にリズムの良いセリフとか、素晴らしい流れの文章を読んでいると、ほとんど無意識的に声に出して呟いている。それはたとえば深い意味を含んだ台詞である場合はほとんどなくて、「了解」とか、そういった短い文章、あるいは地の分である。

それはそこだけ抜き出してみれば別になんてことのない文章なので、人に話すこともなく、たとえばブログに何か感想を書くとしても、引用なんてしないような部分だ。だからそれは僕の中に一瞬だけ浮き上がって、すぐに忘れられていく箇所なのだが、小説にとってはそのような目立たない、だけど読んでいる人間の意識をふっと浮き上がらせるような箇所が幾つもあるっていうのは、小説にとって重要な要素の一つだと思う。

小説の感想を書いていて思うのは、あらすじやテーマというような、語られやすい部分にばっかりに話題が集中してしまって、語られにくい、今書いたようなよくわかんない部分の良さを伝える手段がほとんどないことだ。リズムが良いこと、途切れず読み進められること、思わず声に出して文章を読んでしまうこと。うーん、そういうのって、なんだろうね?

ちなみに読んでいた本はニューロマンサーです。