7月9日のニュース

今読んでいる本から良かった箇所を抜き出すぞコーナー

(見出しの通りです。まなめさんの名言コーナーがほんとに好きで、僕もやりたかったので少しアレンジして作りました。続くかどうかはもちろん神のみぞ知るです。)

ある哲学者の著書の中に、小説戯曲は倫理的の実験のようなものだという意味の事があった。実際たとえば理論物理学で常に仕様さるるいわゆる思考実験と称するものはある意味において全く物理学の小説である。かつて何人も実験せずまた将来も実現することのありそうもない抽象的な条件の下に行わるべき現象の推移を、既知の方則から推定し、それからさらに他の方則に到達するような筋道は、あるいは小説以上に架空的なものとも言われぬ事はない。ただ小説の場合には方則があまりに複雑であって演繹の結果が単義的でなく、答解が幾通りでもあるに反して、理学の場合にはそれがただ一つだという点に著しい区別がある。『寺田寅彦随筆集 第一巻』

雑記

Twitterでよく見かける本読みさんがいて、別に絡んだりはしないのだけどいつもその人の書きこみを楽しく読んでいる。今日はブコフで買ってきた本がタバコ臭いという話をしていて、「うむーそれは嫌だよなあ」とうんうんと頷いていたのだがその後の発現が「この本読んでる間どんだけ煙草吸ったのかと思うと元の持ち主の体調が心配になってしまう・・。」というもので心底驚いた。

まさかタバコ臭い本の元の持ち主の体調に想像を広げるとは……。
いつも思うのだけど、小説読みは人の気持ちがかなり深いところまで理解できる人が多いと思う。仮にそうだとしたら、小説を読むと「こんないい事があるよ」と安易に利益と結び付けたくないけれど、「人への気遣いができるようになる」というのは確かな利点の一つだろう。

「いろんなひとがいるんだなあ」と僕は小説を読んでいて感じる。
どんなにイケイケに見える人でも悩みがあることもわかる。
もちろんそんな事は小説を読まなくてもわかるが、
小説を読むと知識が知恵に成り変わるような意味で「理解する」のだと思う。

小説ってけっこう良いのだ。

雑記2

そういえば輪るピンクドラム? だったっけ? っていうアニメが超話題になってたのでみたら面白かったです。効果音が凄い独特ですよね。もちろん絵も。この後も見続けるかどうかはわかりませんが、一話は良かった〜。でもこれ、すごい評判でむしろそっちにびっくりしました。「完璧」「全てに意味がある」「凄すぎる」とか。「アニメにおける完璧ってなんだあ?」と思ったり、「なんでこんなに大絶賛なんだあ?」ってところが凄く不思議ですね。

やっぱり「ちょっとわかんない」ってところが「大絶賛」する為には必要なのかな、と思うんですよね。あの花みたいにストレートな話だと結構好き嫌いが出てしまうというか。いやむしろ出ないのかな? まあそれはおいとこう……。うん、だから「よくわかんない」やつだと安心して「大絶賛」できると思うのです。結構うやむやになってしまうというか、「よくわかんないけどすげえ!」って便利な発現なんですよね。ツッコミ入れようがないんだもん。

感想まとめスレみたいなの読んでも、みんな判で押したように「よくわからないけどすげえ!」って書いてて、う〜ん……、なんか安易な表現に流れ過ぎてない〜? と思ったりして。いやいや、とにかくアニメは面白かったです。つづきもみたいぞー! 最近アニメ熱が高まっております。